BS朝日「愛のワンニャン大作戦」について抗議しました

10月初旬、動物の幸せを結ぶ会では、問題のBS朝日制作番組「愛のワンニャン大作戦」に対し、保健所で殺処分される犬猫を減らすため去勢避妊を推進する立場から、番組の企画変更もしくは放映中止を求め、10月15日までに必ず返答を求める旨を明記して、抗議文を送りました。
それに対し、本日10月15日、株式会社ビーエス朝日 常務取締役制作局長のお名前・押印で書面を受け取りました。
読んでみると、まったくもって抗議の趣旨を理解していない内容に、新たに怒りがこみ上げてきます。
以下返信文の全文です*********


「動物の幸せを結ぶ会」代表 加藤 緑様

2008年10月14日
株式会社ビーエス朝日 常務取締役制作局長 明石 光司

前略 貴信10月8日付拝受いたしました。
弊社の新番組「愛のワンニャン大作戦」につきまして、ご意見をお寄せいただきましてありがとうございます。
本番組、愛犬・愛猫を家族同様に愛している方々を応援する企画として、毎回一組の愛犬(猫)の「お見合い」のプロセスを丁寧に扱う予定であり、決して安易な繁殖をあおるものではありません。番組の制作にあたりましては、動物繁殖の専門家の監修を受け、登場する犬または猫に関してはすべて遺伝、健康状態の検査をした上で収録しております。また、番組内では専門家へのインタビューを交えて、安易な繁殖をしてはいけないこと徹底した上で、繁殖を希望する場合は、必ず信頼のおける専門家に相談し必要な検査をした上で行い、生まれた子供については責任を持って飼育するよう啓発を行います。
弊社といたしましては、貴会をはじめとする動物愛護にご尽力されているみなさまのご努力を妨げることのないよう、細心の注意を払い、動物愛護の精神が広く視聴者に伝わるよう本番組を制作・放送して行く所存であります。本番組の放送をご覧いただき、改めてご感想・ご意見をお寄せいただけると幸いです。
草々

この回答文に対し、以下の通り再抗議いたします。

<愛犬・愛猫を家族同様に愛している方々を応援する企画として「お見合い」のプロセスを丁寧に扱う>...企画趣旨が「繁殖」に結びついていること自体が問題なのです。
本当の愛犬・愛猫家に向けた企画なら、遺棄され殺される犬猫のほとんどが、去勢避妊を怠った結果飼えない、または安易に「可愛い」「欲しい」という未熟な飼い主によって生み出された悲劇の塊であることを伝え、それを阻止する方向に啓蒙することなくして、どんな愛犬(猫)家を応援する企画なのでしょうか。
犬猫1匹を飼育し看取るまでに、どれほどの費用・時間・場所・人手が必要かおわかりでしょうか。犬猫は多産です。産まれてきた全部を自分で終生飼える人が、どれほどいるのでしょうか。他人に安易にあげて、その全部が終生幸せに飼われることを保証できる人がいるのでしょうか。自分の手を離れたらそれでよいとでも思うのでしょうか。

<専門家を監修に付け、遺伝的健康的に問題のないよう配慮した繁殖をしている>...テレビで繁殖を煽る影響の大きさを、まったく考えていません(または責任を取ろうとしていません)。専門家をつけて遺伝的に問題ないなら良い繁殖だといわんばかりです。番組内で模範繁殖をして見せても、末端で広がるのは「法の未整備の元に蔓延る商業主義の専門職」と「安く、さらに付加価値を求める消費者」であること、そのつけを払わされるのは「その子にとってたった一つしかない命」であることに、どのように責任を持つのでしょうか。

<動物愛護にご尽力されているみなさまのご努力を妨げることのないよう>...「お見合い繁殖」をすすめる番組を前に、「避妊・去勢してください」「動物を飼うならどうか、明日殺されてしまう動物を家族に迎えてください」と東奔西走し、訴え続ける私たちの活動を、妨害するものでなくてなんだというのでしょうか。
殺処分される50万頭のうち1頭でも減らしたいと、救出・保護し、ようやく1頭を里親様にご縁づけしたそばから、次々持ち込まれる子犬・子猫、そして保健所の檻を埋め尽くし、順番に殺されていくブランド犬。この実態を日々、目の当たりにしながら「避妊去勢の徹底」「終生愛情をかけ看取るまで責任を持つこと」「安易な購買欲を煽るペットショップ生体販売反対」の啓蒙に奔走する私たちの活動を、全くわかっていないとしか思えない発言です。

当会ではつい数日前にも、ゴミ集積所に生きたまま捨てられた子猫3匹を、保護したばかりです。いまは秋子のシーズン、今日もどこかで小さな命が産まれ捨てられているでしょう。数日前には「引越し先がペット不可なので引き取って」と若い夫婦がブランド猫を連れてきましたが、お断りしました。そして今日も数百匹の犬猫が、飼い主に裏切られ保健所の処分室で死にました。

この状況下で、それでも私たちは、あきらめず、たった1匹でも救い、たった一人でも真の動物愛護に目覚める人を増やすために、あらゆる無理解・無関心・無責任との闘いをやめるわけにはいきません。
どうぞ、皆さまも引き続き、声の出せない動物たちの代弁者となって、彼らの立場でご意見を発し続けてくださいますよう、心からお願いいたします。あきらめず、たった一匹の幸せ、たった一人の理解者を求めて。

「動物の幸せを結ぶ会」では、これからもこの番組を注視し、関係各所に意見を送り続けます。

「動物の幸せを結ぶ会」代表 加藤 緑

2008/10/16掲載

このニュースに関するブログ記事
 → テレビで犬猫のお見合い・その目的は繁殖? 2008/10/6
 → テレビで犬猫の繁殖につき書面でご回答いただきました 2008/10/25 

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